-
私の小さな日本文学|チェ・スミン編|夏葉社
¥1,760
ソウルでひとり出版社「夜明けの猫」と、書店「セゴ書林」を営むチェ・スミンさんは、2010年に明治大学に入学しました。 そこで日本の近代文学のおもしろさを知り、韓国に戻ってから、「あまり知られていない作家の作品を掘り出して翻訳することを決意し」、ひとり出版社を立ち上げます。彼女は、芥川龍之介や萩原朔太郎といったメジャーな作家だけでなく、伊藤野枝、片山廣子、豊島与志雄、牧野信一、田中貢太郎、渡辺温らの掌編小説を韓国語に翻訳し、印刷して、販売しはじめました。 そのユニークな活動は韓国のリトルプレス周辺ではよく知られ、日本でも、岡山市で開催されている「おかやま文芸小学校」に毎年招かれ、自身で製作した冊子や文学グッズを販売しています。 夏葉社もまた、「おかやま文芸小学校」に毎年出店し、そこで彼女の活動を知りました。16編の近代文学の掌篇を集めた瀟洒な本です。装画は恩地孝四郎、長いあとがきはチェ・スミンが日本語で書いています。これまでにない、あたらしい日本近代文学入門です。 (版元より) ◾️チェ・スミン 1990年生まれ、翻訳家、作家。感情を込めて自由に本を作る出版社「夜明けの猫」の代表として、文学の本質を守りながら多様な形の本を生み出している。 ソウル永登浦区で、本を介して人々の絆を深める24時間営業の独立書店「セゴ書林」も運営している。
-
【サイン入】おめでたい人|寺井奈緒美
¥2,090
軽快なリズムの文体、自由で伸びやかな短歌で、こんなにおめでたいことが等身大の生活のなかにはたくさんあるのだと教えてくれる。世界は無数の素敵にあふれていて、豊かな言葉で彩られている。わたしももっと日常にあふれる幸せを探しにいきたいと思う。 歌人・土人形作家・エッセイストとして大注目の著者が「おめでたい」をテーマに書き下ろした最新エッセイ集。ささやかでちょっと間抜けな暮らしをことほぐエッセイ&短歌28篇! ああ、私はパーティーピープルになれるような明るい人間ではありません。 でも、おめでたい人になりたい。 どうか、おめでたく生きる力をください。(「おめでたい人」より) 〈書店員さんから絶賛の声多数!〉 日常のなかの悲哀を、おかしみにかえて明るく照らす。うっかりすると「虚無」に飲み込まれてしまいそうな今の世にこそ「おめでたい人」が必要だ。 ーーON READING/ELVIS PRESS・黒田杏子さん 日々の生活を淡々と書きつつユーモアを表出させる名人芸。前作より一編が長くなり面白さの幅も広がった。シメの短歌も最高に効いてる。「こんなに面白いのなら、生きてみようかこの世界」と思える。 ーーREBEL BOOKS・荻原貴男さん ぼんやりしているようでいて、その実態は日常のすぐれた観察者。 のぞいてみたかった寺井さんの生活は、 陽キャじゃないけどほの明るくて、派手でないけどわくわくする。 なんだかちょっと気持ちがふさぐとき、 根拠はなくても〈だいじょうぶ〉と思わせてくれる、おめでたさに満ちていました。 ーーSPBS本店・Mさん 読み進めるごとにテンポ感と音の良い文章に引き込まれて、だんだんこちらもお祭り気分になってきました。読み終わった後も、楽しかったお祭りが終わってしまうような気持ちになってしまい、寂しさともっと読みたい、ずっと続いてほしいという気持ちになります。 ーー青山ブックセンター本店 文芸書担当・青木麻衣さん (版元より)
-
【サイン本】生きる力が湧いてくる|野口 理恵
¥1,980
暮らしレーベル第7弾。 顔の見えない読者が、ひとりでも、ふたりでも、生きたいと強く思えるような本づくりをしたい。 私は母と兄を自死で亡くしている。父も十代で他界し、祖父母はもういない。一度結婚をして息子がいるが親権は離婚した元夫がもっている。私はおそらく多くの人がもつ家族観をもっていない。おそらくこれからももつことはできない。(本文より) 【目次】 昼間に風呂に入る 家族 生きる力が湧いてくる 酔う 大切なあなた 祝祭の日々 USO かわいいあの子 優しい兄 テニスが下手な女の子 夜、空を見上げる USO Nの起源 USO 見えないアングル 正月嫌い 朝、虎ノ門で仕事を終える 遠くに住んでいるあの子 自由の証 今日も吉祥寺のルノアールで 太く、長く、濃く しあわせの、となりにあるもの それよりぼくと踊りませんか 発声のすばらしさ 中華料理とお節介 居場所をくれてありがとう 物語のはじまりには、ちょうどいいのさ あなたと私のあいだにあるもの USO Nのお葬式 あとがき 【著者略歴】 野口理恵(のぐち・りえ) 一九八一年、埼玉県熊谷市生まれ。文芸誌「USO」編集長。rn pressの編集者として書籍を制作する傍らで、文筆活動を行う。健康体。 判型 四六変 ISBN 9784910053639
-
おかわりは急に嫌 私と『富士日記』|古賀及子
¥1,870
いま大注目のエッセイストによる『富士日記』への道案内。 戦後日記文学の白眉とされる武田百合子『富士日記』のきらめく一節をあじわいながら、そこから枝分かれするように生まれてくる著者自身の日記的時間をつづる。 武田百合子生誕100年の年におくる、日記エッセイの書き手による『富士日記』再読エッセイ。 * * * ルーティーンのなかには細かく細かく、たくさんのいつもの行動がある。繰り返しのことだと、好きだとか苦手だとか、だんだん感じにくくなっていく。「しゃがんで動物に御飯をやる」ことに、ここ、と矢印をつけて好きと言えるのは稀有だと思う。 それくらい、日常というのは人に構ってくれないものだ。 (本文より)
-
【予約】【サイン本】ひらめちゃん|ひらいめぐみ
¥1,980
予約商品
暮らしレーベル第8弾。 大丈夫ではない。大丈夫ではないけれど、生きている。 『転職ばっかりうまくなる』著者が綴る、笑えて泣ける子ども時代(平成)の日々。 真冬につめたい便座に座るときほど緊張する瞬間はない。注射を刺されるときのように身を縮ませ、くるぞくるぞと思いながら慎重にしゃがむ。おしりに張り巡らされた神経たちが、警戒のアラームを全身へ伝達。警戒態勢。しかし、どのくらい冷たいかは、座ってみないとわからない。いよいよおしりの半円の表面が便座にくっつく。 あ〜〜〜〜! 【目次】 トイレマップ ①カスミで海外旅行 伊藤と国語 ②現代文の裏ワザ 気に食わないカタカナ ③いたずら電話 憧れの ④体育着の裏 エンドレス牛乳 ⑤病院の待合室 「幼なじみ」を想う ⑥ラスカルのお皿 こわくてたまらなかったこと ⑦町村合併未遂 セルフ金髪 ⑧家庭訪問の日 すぐちゃんの髪の毛とホームステイ ⑨踊る餅 誕生日の電話 ⑩花よりレモンティー ひらめちゃん ⑪真夜中の西武 無敵の先生 ⑫冬の風物詩 「なんで泣いてんの?」 ⑬成人式とさとみちゃん 先生たちの裏ワザ ⑭憧れの 水を運ぶ ⑮土浦市の花火大会 アヴリル・ラヴィーンは悪くない ⑯プレミアム感 サボりの師匠 ⑰そんなの習ってない 友だちの堀内くん ⑱購買のチョコチップメロンパン 隣のクラスのジャイアン ⑲先生のサボり場 嘘が見破れない ⑳舌切り娘 絵の思い出 ㉑おじいちゃんとヤクルト 知らない感情 ㉒ちづこおばあちゃんとのこと ここにある ㉓輸血の恩返し のぞむくん ㉔靴下の迷子センター 湖、大仏、蓮畑 【著者略歴】 ひらいめぐみ 1992年生まれ、茨城県阿見町出身。7歳の頃からたまご(の上についている賞味期限の)シールを集めている。2023年12月に『転職ばっかりうまくなる』(百万年書房)を刊行。 ひらいめぐみ(著) 発売日 2025年05月16日 価格 1800円+税 判型 四六変 ISBN 9784910053622
-
【サイン入り】落雷と祝福|岡本真帆
¥1,870
「好き」に生かされる短歌とエッセイ。 その愛は、短歌になるのを待っている。マンガ、映画、犬、グミ、ぬいぐるみ、短歌…歌人・岡本真帆が愛する様々なものをテーマに、短歌とエッセイをつづる。 ◆収録テーマ「PUIPUIモルカー」/「シン・ゴジラ」/『チェンソーマン』/「ハチミツとクローバー」/『女の園の星』/「RRR」/グミ(お菓子)/花を買うこと/「THE FIRST SLAM DUNK」/犬/『スキップとローファー』/ぬいぐるみ/『ゴールデンカムイ』/『ちいかわ(なんか小さくてかわいいやつ)』/酒/短歌/スピッツ/『A子さんの恋人』全18題。 ◆本書だけの特別書き下ろし短歌を作りたい人のための「好きで短歌を作るには?」も収録。 ■岡本真帆 1989年生まれ。高知県、四万十川のほとりで育つ。未来短歌会「陸から海へ」出身。2022年に第一歌集『水上バス浅草行き』(ナナロク社)、2024年に第二歌集『あかるい花束』(ナナロク社)を刊行。
-
【サイン入り】なんでそんなこと急に言うん?|奥村真帆
¥1,320
『なんでそんなこと急に言うん?』著者サイン入り みずみずしく、温かみのある穏やかな文章で書かれたエッセイ本が生まれました。エッセイと対になっている短歌もまた心地よく胸に入ってきます。装丁もとてもかわいいですね! 以下、著者による紹介です。 〜くすっと笑えてぎゅっと切ないエッセイ&短歌集〜 一度しゃべりはじめると止まらない著者がいろんな記憶をあれこれ語るレトロかわいいエッ セイ&短歌集です。書き下ろしエッセイ25篇と各エピソードに関連する短歌84首を収めまし た。 幼い頃の思い出、好きなもの、きらいなもの、得意なこと、苦手なこと、うれしかったこと、楽しかったこと、切なかったこと、出会った人々や風景、ままならないけれどたまに面白い気もする日常、なんでこうなったんやと自分でもよくわからない人生......。 話したくてうずうずしていた大切な思い出や笑い話を詰め込みました。 本の大きさ:A6(文庫本) ページ数:242頁 著者:奥村 真帆 装画・挿絵:奥村 真帆 デザイン:はちみつちひろ(小月デザイン) ■奥村 真帆 富山県富山市出身、沖縄県那覇市在住。執筆・編集を軸にフリーで活動中。SNSでは文章や短歌、絵を発表している。好きな食べ物は甘味とカレー、好きな乗り物は路面電車と飛行機とモノレール。
-
【サイン入り】あなたがいるから|相田冬二
¥3,960
【産声色ヌーディピンク】が100部、新色【真紅】(通称think)が100部の限定の第三版になります。 相田冬二(Bleu et Rose)さんの初の作品集である『あなたがいるから』。 これは、1999年から2024年までに相田が劇場用パンフレットに寄稿した作品評101篇を収録したものです。全4章構成で、368頁。映画と歩んできた四半世紀をこの一冊に託します。 劇場用パンフレットは、相田が最も大切にしている媒体です。基本的に、映画をご覧になった方しか入手できず、また公開が終わるとほぼ入手できなくなる公式の冊子。映画館で販売され、映画のスーべニール(お土産)と呼んでいいこの存在に、こどもの頃から憧れてきました。パンフにレビウを執筆できることは、相田の誇りであり、毎回、その時点で持てる力をすべて投入してきたつもりです。 いま読むと至らない文章もありますが、それらを排除することはせず、ただ公開順に並べました。筆致には、変わった点と変わらない点いずれもがあります。そこも愉しんでいただければ幸いです。 永くお世話になっており心から信頼する編集者、森田真規さんに編集をお願いしました。この本は森田さんのプロデュース作品と言ってもよいと思います。また、森田さんと一緒に『なnD』というジンを10年以上にわたって作っておられるデザイナーの戸塚泰雄さんにデザインを手がけていただきました。さらに戸塚さんを通して、イラストレーターの箕輪麻紀子さんに表紙のイラストレーションを描いていただくことができました。一流のプロフェッショナル3人がコラボレートしたこの本は、わたしが個人的に「欲しいもの」として出来上がりました。本としての新しさ、みずみずしさ、豊潤さ、すべてがあるとおもいます。 ぜひ、あなたの許に置いてほしい。 相田冬二さんのnoteより(https://note.com/aidatoji/n/ne233b61a641c) 相田さんの文章を読んで立ちどまることができた。自分でも感じていなかったことを、相田さんの想像力が代弁してくれる、整理してくれる。しかも美しく。 僕が走り続けた「線」から「点」を見出してくれる。相田さんにしかキャッチできないものがある。その優しく厳しいまなざしに、いつも救われています。 井浦新(俳優) ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 相田冬二はいつだって映画の語るエモーションの核心を捉え、みずからの言葉によって再現しようとする。分析的でありながら詩的でもあるその言葉遣いに、わたしはいつも驚嘆してきた。それはもはやもうひとつの“創作”なのではないかと思う。しかしそれもまた批評のひとつのかたちなのだ! 塩田明彦(映画監督) ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 一体、映画批評家って、いやさ批評家って何人いるんだ?という百鬼夜行の世界で、なるべく清楚でありたいというアティテュードに満ちた相田スタイル。 雑味や汚濁を持たず気骨が伝わる外柔内剛。 菊地成孔(音楽家、文筆家) ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 『天然コケッコー』の作品評を久々に読んだ。多少の照れと同時に薄っすら鳥肌が立った。たぶん、それは僕ら作り手たちの無意識を言葉にしてくれているからなのだと思う。 そよの魔法は解けたかもしれないけど、相田さんの文章は映画に魔法をかけてくれているような気がします。久々に『天然コケッコー』が観たくなりました。 山下敦弘(映画監督) ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 相田冬二さんに綴られた映画は幸福だ。 解像度が高く、それでいて眼差しはとびきり優しい。 映画に散りばめられている宝探しをしているかのよう。 観て、見つめ、愛でて、発見し、手放す。 まるで、映画たちの卒業文集。 読みながら、その映画の記憶が交錯し、胸が詰まった。 小橋めぐみ(女優、文筆家) ⭐︎⭐︎⭐︎ 映画をつくるとき、わたしたちは考えて、考えて、考えて、最後は頭を真っ白にして夢中で撮る。 その無意識から生まれたシーンに、その映画の本質が描かれていたりする。 相田さんの文章はいつもその無意識を、つくり手のわたしたちに意識させる。 わたしたちは相田さんの視点から、心の奥底で本当に描きたかったことの正体を知る。 川村元気(映画プロデューサー、映画監督、小説家) ⭐︎⭐︎ 相田冬二の文章はいつも恐ろしく鋭い。 尖ったきっ先が問答無用に作品の本質に分け入り、たちまち映画そのものを探り当てる。 その手口はまるでよくできたB級犯罪映画のようだ。 そんな彼の手に掛かった多様な作品が並ぶこの書物は、ひとつの現代映画史と言っていいだろう。 黒沢清(映画監督)
-
傷のあわい|宮地尚子
¥880
『傷を愛せるか』の著者の原点となるエスノグラフィ 異国で、そのときなしえる最良の力で人生にぶつかり、傷つきに揺れる日本人。その語りに耳を傾け、生きることを同じ目線で考えた記録。 米国で何者かになろうと海を越えた青年、夫の海外転勤に合わせて渡米した女性、人生に詰んで海外へ拠点を移した男性──。異国の地で、不安定さや傷つきに揺れながらも、そのとき成しえる最良の力で人生にぶつかっていく。その語りに、若き日の著者が耳を傾け、生きるということを同じ目線で考えた記録。 解説 奈倉有里 ■宮地 尚子(みやじ・なおこ) 一橋大学大学院社会学研究科特任教授。専門は文化精神医学・医療人類学・トラウマとジェンダー。精神科の医師として臨床をおこないつつ、研究をつづけている。1986年京都府立医科大学卒業。1993年同大学院修了。主な著書に『傷を愛せるか 増補新版』(ちくま文庫)、『トラウマ』(岩波新書)、『ははがうまれる』(福音館書店)、『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房)、『傷つきのこころ学』(NHK出版)がある。
-
かずをはぐくむ| 森田真生
¥1,980
子どもと共に探し、育む、「数」の世界 「生まれたばかりの息子を初めて腕に抱いたとき、いつか彼が数をかぞえたり計算をしたりする日が来るとは、まだとても信じられなかった。言葉もない、概念もないのだ」(本書より)。 しかし、やがて、子どもの心の中には数が“生まれ”、おとなと共に“育み”あうようになる。 3歳と0歳のきょうだいが、8歳と5歳になるまでの驚きに満ちた日々。 独立研究者、森田真生があたたかく見守り、やわらかに綴る。画家、西淑による挿絵もふんだんに掲載。
-
彼女たちに守られてきた|松田青子
¥1,980
大好きだった児童文学やドーナツの思い出、“タメ口おじさん”や古くさいマニュアルへの違和感。私たちを勇気づけるエッセイ集。 石井桃子、大島弓子、長くつ下のピッピ、ドラマの中の闘う人、母とつくったクッキー、カフェでひとりで過ごす女性…新聞・雑誌で反響を呼んだ10年分のエッセイ。 初版刊行日2025/3/24 判型四六判 ページ数224ページ ■松田青子 1979年、兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業。2013年、デビュー作『スタッキング可能』が三島由紀夫賞及び野間文芸新人賞候補に、14年にTwitter 文学賞第1位となり、19年には短篇「女が死ぬ」(英訳:ポリー・バートン)がアメリカのシャーリィ・ジャクスン賞短篇部門の候補となった。その他の著書に『英子の森』『おばちゃんたちのいるところ』『持続可能な魂の利用』、翻訳書にカレン・ラッセル『狼少女たちの聖ルーシー寮』『レモン畑の吸血鬼』、アメリア・グレイ『AM/PM』、ジャッキー・フレミング『問題だらけの女性たち』、カルメン・マリア・マチャド『彼女の体とその他の断片』(共訳)、エッセイ集に『ロマンティックあげない』『じゃじゃ馬にさせといて』などがある。
-
養生する言葉|岩川ありさ
¥1,760
この世界が、あなたにとって、ちょっとでも生きやすくなりますように。 自分自身を優しくいたわる「ヒント」がつまったエッセイ集。 『物語とトラウマ』を上梓したトラウマの研究者でもあり、現代日本文学の研究者でもある岩川ありささんが、自身のトラウマについて見つめるところから、出会ってきた言葉や物語がいかに自分の生を支えてくれたのか、記録するように書いていったエッセイ集。 大江健三郎、ハン・ガン、津村記久子、文月悠光、『ブルーロック』、『君と宇宙を歩くために』……文学研究者が出会った、人生に寄り添ってくれる「言葉」と「物語」。 ”大きな言葉、強い言葉ではなく、自分をねぎらい、心のエネルギーを増やしてくれる言葉が人生には必要だ。 そこから力をえて生きられるようなちょこんと置かれた言葉。それを私は養生する言葉と呼んでみたい。生きるためのヒントとなる言葉、生きることを養ってくれる言葉は、きっとあなたの背中をささえてくれるだろう。 そして、養生とはいつもこの社会の中で行うものなのだということについてもこの本では話してみたい。”
-
群れから逸れて生きるための自学自習法|向坂くじら・柳原浩紀
¥1,980
SOLD OUT
注目の詩人と教育者による、アウトサイダーのための勉強論 「勉強するのに仲間はいらない。むしろ、ひとりでいるために勉強が必要なのだ」。群れず、つるまず、あなた自身でいるための学び方とは。その試みは、他者を理解し、世界をゆがみなく捉える第一歩となる。一斉授業に困難を抱える中高生から、学び直しを求める大人まで。 朱喜哲(哲学者)推薦! 勉強は、あなたの孤独を守り、そして自由にする。 学校が苦手で、それでも大学で哲学をやると信じていた14歳のわたしと、 いま14歳のあなたに、本書が届きますように。
-
もう間もなく仲良し|小原晩・尾崎大輔・星野文月
¥1,320
BREWBOOKSさんのウェブサイトで更新されていたリレー連載「ばんぶんぼん!」が一冊の本になりました。 小原晩・尾崎大輔・星野文月の3人がそれぞれ書きたいテーマを持ち寄って、銘々思うように綴ったエッセイ集。巻末には「サイゼリヤ鼎談」も収録しています。 3人の距離感、緩やかな関係性や、柔らかい雰囲気が文章から伝わってきてとても清々しい気持ちになります。文章を書くものどうしで分かり合えるところ、お互いに少しずつ違っているところ、それぞれのテーマで往復書簡のように言葉を交わす中で、ちょっとずつ関係性の輪郭が見えてきます。 「言葉を読み、書き、交わしながら、私はやっぱりふたりのことをぜんぜん知らない、と思った。そして、それがなんだか心地よかった。」(はじめにより) ----- 『もう間もなく仲良し』 1. 公と私 2. 酩酊 3. 短歌 4. 家族 5. 仲良くなるまでの段取り 6. 好きなチェーン店 7. 徒手空拳 8. 一億円があったら 9. 心が死にかけのとき ~サイゼリヤ鼎談~ ・SNSは難しい ・抗いがたい好みのタイプ ・連載を振り返って ---- 著者:小原晩・尾崎大輔・星野文月 デザイン:飯村大樹 発行:BREWBOOKS 印刷・製本:モリモト印刷株式会社 2024年12月1日 初版第1刷発行
-
【サイン入り】反復横跳びの日々|岡本真帆
¥1,320
作家と会社員、2つの拠点、行ったり来たりする著者。その反復横跳びのような日々を綴ったエッセイ。さまざまな「間」について、あるいはまったく違う景色の対比について、考えたこと、感じたこと。 わずかですがサイン本あります。 人は日々揺れ動いて生きています。 わかりやすく点と点を行ったり来たりするわけではなくとも、言葉や感情、立場や環境、関係性などさまざまな「あいだ」に生きています。良いときもあれば、悪いときもあり、もうだめだ、と思う日もあれば、ぜんぜんいける、という日もあります。 エッセイでは、岡本さんならではの視点で、こうした日常の起伏、いろいろなものの「あいだ」を観察して、言葉にしています。揺れ動くなかでそれでも前に進んでいく、そんな強さも見られます。日常の繰り返し、それはときにしんどいこともありますが、それでも前に進んでいくにはどうすればいいか、ということに気付かされます。 ーーーー わたしは日々、いろんなできごとの間で揺れている。 二つの点の間を行ったり来たりしながら、考えたこと。 東京と高知、会社員と作家。 二つの点の間を行き来しながら書いた、15編のエッセイを収録。 ささやかな気づきについての本です。 タイトル:反復横跳びの日々 著者:岡本真帆 本体価格:1,200円 ページ数:96P(ソフトカバー) サイズ:105mm × 148mm イラスト:クイックオバケ デザイン:松田洋和 ■岡本真帆 1989年生まれ。高知県、四万十川のほとりで育つ。未来短歌会「陸から海へ」出身。2022年に第一歌集『水上バス浅草行き』(ナナロク社)、2024年に第二歌集『あかるい花束』(ナナロク社)を刊行。
-
【サイン入り】ドロップぽろぽろ|中前結花
¥1,430
いま話題の中前さんの私家版エッセイ、サイン入りです! とても穏やかで優しい雰囲気が装丁からも伝わってきます。 ほっと一息つきながら、ゆっくりと読んでいただけたら嬉しいです。 初の単著『好きよ、トウモロコシ。』以来の書籍化。 中前結花、初の私家版エッセイ集です。 過去の作品に大胆に加筆し仕上げたもの5編と、書き下ろし6編を収録。 「ぽろぽろこぼした涙の記憶」をテーマにしていますが、 ちっとも悲しい本ではありません。 大真面目だけど、ちょっとおかしく、ちょっと切ない。 大人のあなたにこそ読んでほしい1冊です。 ページ数:187p 判型:B6判 装丁:飯村大樹 中前結花(著) 兵庫県生まれ。エッセイスト・ライター。2010年に上京。会社員を経て独立し、現在は多数のWebメディアで執筆中。2023年、初の単著『好きよ、トウモロコシ。』(hayaoki books)を刊行。2024年12月には、初の私家版エッセイ集『ドロップぽろぽろ』(初ZINE)を刊行しました。目標は、強くてやさしい文章を書くこと。
-
【サイン入り】随風 01
¥1,980
近年、書き手も読み手も大幅に増加している随筆・エッセイのシーン、その復興を高らかに宣言する雑誌が生まれました。 初回限定の執筆陣のサイン入り。(※サインは複数の執筆陣によるランダムのものになります) 文学フリマや独立系書店の店頭を席巻する随筆/エッセイムーブメントに呼応する文芸誌、ついに創刊! 本誌『随風』は書き手/読者の随筆にかける思いに寄り添って船出する小舟です。 随筆の風が吹く限り、どこまででもともに旅しましょう(年2回刊行予定)。 ”随筆で表現されるもののなかには、僕が書かなければ、おそらく誰かが書く文章も含まれている。可能性は現在にも過去にも未来にも開かれている。しかし、それでも今回は「僕」が書くのだと意識的に選択をする。そう決意して書き、生の一回性の杭を打ちつける。だから、「読んでくれてありがとう」と言いたいし、誰かが書いてくれたら「書いてくれてありがとう」とも伝えたい。” 巻頭随筆 宮崎智之 船出にあたって 平林緑萌 随筆特集「友だち」 浅井音楽 海猫沢めろん オルタナ旧市街 かしま 岸波龍 早乙女ぐりこ ササキアイ 作田優 鈴木彩可 竹田信弥 友田とん 西一六八 野口理恵 批評 柿内正午 仲俣暁生 横田祐美子 座談会 城崎にて、香川にて 森見登美彦 円居挽 あをにまる 草香去来 編集していない編集者の編集後記 北尾修一 発行者 平林緑萌 発行所 書肆imasu 装画 垣内拓 装幀 川名潤 企画協力 宮崎智之・早乙女ぐりこ
-
すこしあかるいしずかなこと|ごはんとアパート
¥1,600
”現実はたいてい、とても明るくて、とても賑やかですから、そこでうまくやるってのは、それなりにくたびれることです。” ”しずかなことを大事にしたいと思っています。できたら、少しだけ明るいのがいいです。明るすぎない方が、いいのです。” 幼い頃の記憶や、旅先での出来事。「書くこと」について。働けなくなった日のことまで。ささやかな食べものと紐づけた、エッセイ本。 つよい光のもとでは、見えないものがたくさんあります。この世界のことを表わそうとしたところで、ことばにできることは、ほんのひと握り。 すべての人が、それぞれのほどよい光のもとにいられることを願います。 表紙絵は、暮らしの風景や食べ物の絵を描いていらっしゃる、平林香乃さん。
-
きもち保管室|エッセイ集○○×
¥1,200
SOLD OUT
その気持ち、預けてみませんか。 同じテーマで書かれた文章を集めてまとめた冊子『〇〇×(まるまるばつ)』。第三弾となる今回のテーマは「言わないでいること」。 ✳︎ 「誰かに話したい」と「誰にも言いたくない」は相反するように思えて実は近いところにある気持ちなのではないか、と考えることがありました。 深夜のゆっくり進むタイムライン。誰も見ていないなら言えるかも、と心が軽くなる瞬間。書き出すだけならメモでいいはずなのにSNSなど「人が見えるところ」に書いてしまうのは、「それでも誰かに見てほしいから」なのかなと感じています。 心に仕舞っているものを文章にすると、その文章に気持ちも預けておける気がしています。 そして、残しておいているから大丈夫だと思うのか、その出来事への執着が薄まる気もします。無理に取り出す必要は確かにありません。でも、もし抱えきれなくなったとき、抱えきれるときでも、一時的にそうやって気持ちを体から出せたなら、思い悩んでしまう夜が減るのではないか、そういう本は作れないかと思い、本の制作に取り掛かりました。 取り出したら置いておく場所が必要でそこは安心して預けられて大切に保管しておける場所でなければならない、そして預けておくだけではなく必要なときは取りに来れる場所にしたいという想いから、「きもち保管室」と名付けました。 また、本全体で文章と名前の紐づけを明確にしないようにしてあります。(寄稿者の「文章に責任を持ちたい」という想いもあり、本の中では必ず分かる形を、と章の最後でまとめてわかるようにしています)。 話す側も聴く側も、傷ついたり、背負ったりする必要がないように。ネガティブなシーンで聞くことが増えてしまった「匿名」を、ポジティブな形で使うことができないかと考えました。 読み手にとっても、旅先のバーで話を聴くような、飛行機で隣になった相手と着陸まで話すような、抱え込む必要はなく、でも感情の動く本になったら、と思っています。 ===== 企画・発案 かんの より 購入いただけた方全員に特典でステッカーをプレゼント(無くなり次第終了とさせていただきます)! 寄稿者:柏木友椰 かわえみ かんの すなば 中辻作太朗 七緒 生湯葉シホ Podzol 丸太洋渡 輪湖 ほか 企画・発行 かんの ※オリジナルステッカー付き
-
らせんの日々 ― 作家、福祉に出会う|安達茉莉子 ぼくみん出版会
¥1,980
タイトルの『らせん』がとても印象的です。 この言葉は、数十年にわたり福祉の道に従事してきたひとりの職員が書いた広報誌の文章から引用されています。 ”「福祉に従事することは、多かれ少なかれ、“らせん”のようなものである」 同じところをぐるぐると回っていて、自分が前に進んでいるのか後ろに進んでいるのかもわからない。答えのない日々。だけど、一歩一歩でも少しずつ上昇していく。そんな言葉を遺した人がいて、ずっと覚えていた人がいる。” 数十年に渡り福祉の道に従事してきたひとりの職員が、福祉と「支援」について書き残した一文。 障害者支援や高齢者福祉など多様な分野の事業所を運営する社会福祉法人、南山城学園。そこで著者が出会ったのは、この社会がより生きやすいものになっていくためのヒントに溢れた、“最先端”の風景でした。 素朴だが、やさしく、やわらかい空間。 丁寧かつ創意工夫に満ちた、細やかな支援。 データをとり、その分析によって得られたエビデンスに基づいた取り組み。 日々の実践をふりかえって研究し、言葉にすることを重視する活動。 答えのない、複雑な事柄について話し合うことができる空気。 利用者の生きがいに寄り添い、そのひとの人生に思いを巡らせることのできる想像力。 支援しつづけるために支え合う、職員どうしのフラットな関係性。 ーーそれらの根底に流れ、職員全体に浸透する「人を大事にする」という意識。 自分を取り巻く暮らしを少しずつ変えていくことで幸福へと近づいていく自らの軌跡を描いたベストセラー『私の生活改善運動 THIS IS MY LFE』。 その著者・安達茉莉子が次に描くのは、誰もが人間らしく生きることができる世界を目指す「福祉」の現場。より良く生きることを目指した「生活改善運動」から、自然とケアの世界に足を踏み入れる事になったのだと思います。そのつながりは、偶然のようで決して偶然ではないと感じます。 上から見れば、堂々めぐりのように見え、横から眺めれば後退しているようにも見える。でも、踏み出した一歩によって、わずかに、高みへと上がっている。そんな“らせん”のような日々を、福祉の現場ではたらく職員の語りを通して描いたエッセイ。 一人ひとりのケアの実践を丹念に汲み取り、安心して自分らしく生きられる社会へのヒントを見出し、本という形にしたこのプロジェクトの見事さ。ぜひ、本を読んで味わっていただきたいです。 B6変形 224ページ ■安達茉莉子 作家・文筆家。大分県日田市出身。東京外国語大学英語専攻卒業、サセックス大学開発学研究所開発学修士課程修了。 政府機関での勤務、限界集落での生活、英国大学院留学などを経て、言葉と絵による表現の世界へ。自己の解放、記憶、 暮らし、旅、セルフケアなど、「生」をテーマにした執筆を続ける。このほか、詩作、朗読会、トークイベント、講座など幅広く活動している。
-
幸あれ、知らんけど|平民金子
¥1,870
神戸の街で40歳から子育てを始めた作者の、平凡だけどかけがえのない日常。 集団登校を見守り、50歳を前にラーメン漬け生活を捨て肉体改造に励む。 カレーうどんの汁を捨てる妻と大喧嘩、公園に恐竜がやって来る? 朝日新聞の人気連載を書籍化。帯文は岸政彦氏、柴崎友香氏。 ■平民金子(へいみん・かねこ) 1975年生まれ。大阪府出身。写真家・文筆家。 中国、メキシコ、北海道、沖縄、東京などを転々としたのち、2015年より神戸市在住。 2017年より、神戸市広報課のホームページにて「ごろごろ、神戸」を連載
-
now loading|阿部大樹
¥2,200
◎精神科医で翻訳家の阿部大樹さんによる育児日記 はじめて言葉を話した日から はじめて嘘をついた日までの記録 精神科医で、翻訳家で、一人の親 進んで止まってまた進む、こどもと過ごす日々 「保育参観のとき親は見つからないように変装をする。 眉毛まで隠すこと、声を出さないことがコツだという。 こう真面目に変装について考えることが今後あるかどうか。」 ――本書より ******** 【目次】 2023.1.29 はじまり(と連続性について) 2023.3.8 仕組み 2023.3.13 「他人の促成栽培した植物」 2023.3.15 作者が意図しているのは 2023.3.16 初桜ちゃん 2023.3.19 バシャン 2023.3.24 熱を出す 2023.3.26 名札をシーツに縫いつける 2023.4.14 四月の、病棟の雰囲気 2023.4.17 砂糖貿易のために何も産まなくなった島 2023.4.19 誰かの隣で寝る 2023.4.23 エキゾチック王様 2023.4.26 ブルーノ・マーズ 2023.5.1 産褥期にはマスカット 2023.5.4 不存在と時間 2023.5.8 連休の緊張感について 2023.5.14 チェヴェングール氏
-
ことぱの観察|向坂くじら
¥1,980
文芸の世界で最も注目を集める作家が挑んだ、言葉の定義をめぐるエッセイ集。 「好きになる」「さびしさ」「つきあう」――。日常で何気なく使っている言葉で私たちは、他人と「本当に」分かり合えているのだろうか。一つ一つの言葉が持つあいまいさや脆さを鋭く見抜き、記憶や経験、痛みや喜びの「手ざわり」からその意味を結び直す。他人や、自分自身や、そのあいだにある関係を観察した日々の、試行錯誤の記録。 ある言葉があって、同じ言葉を使う他人がいる。しかし、お互いにほかの文脈を持っていて、ほかの意味を考えている。だから会話が食いちがい、ときに関係がうまくいかなくなるのだ。定義をしながら、そしてその不完全さを思いながら、いつも感じてきたことがある。言葉がわたしの中である意味をむすぶとき、そこにはわたしの記憶や、経験や、痛みや喜びの手ざわりが、どうしようもなくまとわりつく。そしてきっと、他人の使う言葉には、彼らの記憶や、経験や、手ざわりが、同じようにまとわりついている。(「観察」より) まえがき 1.「友だち」「遊びと定義」「敬意とあなどり」「やさしさ」「確認」「忘れる」「くさみ」 2.「好きになる」「恋」「ときめき」「性欲」「つきあう」「愛する」 3.あなた「友だち2」「めまいと怒り」「さびしさ」「寝る」「飲むとわかる」「乗る」「観察」 ◾️向坂くじら 詩人。1994年、愛知県名古屋市生まれ。2016年、Gtクマガイユウヤとのポエトリーリーディング×エレキギターユニツト「Anti-Trench」を結成、ライブを中心に活動をおこなう。主な著書に詩集『とても小さな理解のための』、エッセイ『夫婦間における愛の適温』『犬ではないと言われた犬』(百万年書房)など。2024年、初小説『いなくなくならなくならないで』が第171回芥川龍之介賞候補となる。執筆活動に加え、小学生から高校生までを対象とした私塾「国語教室ことぱ舎」の運営をおこなう。
-
湯気を食べる|くどうれいん
¥1,760
エッセイ、短歌、小説など幅広い分野で活躍する注目の作家くどうれいんさんによる「自炊」エッセイ集です。 ”やはり湯気の前に立つと、ああ、生きていると思う。 これまでよりもずっと自分の暮らしに(いいじゃん)(こんなもんじゃん) と思える柔らかい夜が増えた。三十歳になって厨に立つと、 十代のわたしも二十代のわたしも横に並んでいるような気がする。” 幅広い分野で活躍する注目の作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。「オレンジページ」の人気連載と河北新報での東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【第一章】湯気を食べる 湯気を食べる ディル? それはまかない 南国の王様 愛妻サンド アイスよわたしを追いかけて 福岡のうどん 鍋つゆ・ポテトチップス 棚に檸檬 白いさすまた すいかのサラダ くわず女房 ぶんぶん 庭サラダバー 手作りマヨネーズ おどろきの南蛮漬け かに玉ごはん いい海苔 すだち 寿司はファストフード シェーキーズってすばらしい ピザは円グラフ 醤油はいずれなくなる 【第二章】風を飲む 萩の月 ほや 菊のおひたしと天ぷら せり鍋 わかめ うーめん 笹かまぼこ お米は貰うもの きりたんぽ たらきく 風を飲む 【第三章】自炊は調律 自炊は調律 たまご丼 パン蒸し 好きな食べもの 献立は大行列 つくりおけぬ ねぎとろ ナッツと言いたかった 柿ピーの短刀 自炊の緑白黒赤 くる スナップえんどう 渡したいわたし お花見弁当 おわりに 初出リスト ■くどうれいん 作家。1994年生まれ。著書にエッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』(BOOKNERD)、『桃を煮るひと』(ミシマ社)、『コーヒーにミルクを入れるような愛』(講談社)、絵本『あんまりすてきだったから』(ほるぷ出版)、第一歌集『水中で口笛』など。初の中編小説『氷柱の声』(講談社)で第165回芥川賞候補に。現在講談社「群像」にてエッセイ「日日是目分量」ほか連載多数。