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とらうまとむきあう|青木聖奈
¥1,000
新卒でラグジュアリーファッション業界に飛び込んだ著者の身に起こったパワハラをもとに描かれたリアルエッセイ。
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働きたいのに働けない私たち|チェ・ソンウン、小山内園子
¥1,980
女性は投資の対象外? 女性は好きでパートをしている!? 韓国の子持ち高学歴女性は労働市場から退場していく。社会は有能な人材を失い続け、母親たちは代わりにわが子の教育で競争に参戦する。男性本位の職場、個人化されたケアを解体するために何が必要か。スウェーデン、アメリカとの比較から考える。 解説:中野円佳「手を取り合える日韓の女性たち」 女が仕事も夢も子どもや家庭も持ちたいと願うことって、図太いからなんかじゃないよね?! とことん論理的な分析の向こうに涙が滲み出る。 ――小林エリカ(作家・アーティスト) ガラスの天井、L字カーブ、ケアの個人化。労働と出産をめぐる性差別が蔓延するこの国で、〈男たち〉はずっと透明のままでいいのか? ――清田隆之(文筆家) 【プロローグより】 人はよく、私を「図太い」と言った。周囲は、結婚してまで博士号を取ろうとする私に、助言とも言えない助言をずいぶんとよこした。そこまでやれば十分だろう、子どももいるんだから、夫の給料で楽に暮らせと言うのだ。だが、夫が職を求め、職場で認められるために努力するのと同じように、私にもやりたい仕事があった。もちろん、博士課程にいながら子どもを育てるのはとても大変だった。図太いからやり遂げたのではない。持てる力をすべて尽くして、ひたすら耐えただけだ。 (……) 男女の格差や差別は依然として問題のままだ。女性は男性に比べて平均賃金が低く、役員クラスに昇進する機会も少ない。より高い学位を手に入れて性差別を克服しようと試みても、韓国の労働市場では、高学歴が良質の働き口につながる「学歴プレミアム」さえまともに作動していない。 (……) 本書を通じて、韓国の女性がどんな労働環境に置かれているかを探り、女性が疎外されざるを得ない理由を解き明かしたいと考えた。未来はもっといい社会で、学んだぶんだけ寄与できるというチャンスへのルートが開かれていることを、韓国社会が、誠実で有能な女性を失わずにすんでいることを、願っている。 【著者紹介】 チェ・ソンウン(최성은) 行政学博士。延世大学行政学科で修士号、博士号を取得後、国会立法調査処児童保育立法調査官補を経て、淑明女子大、延世大、明知大などで教鞭をとる。現在は大田世宗研究院世宗研究室の責任研究委員として、世宗特別自治市の女性、子ども、少子化政策の課題を研究。キャリア女性の雇用対応政策、子どもの遊ぶ権利を保障した公共の遊び場の活性化、ワーキングママ支援センターの運営などについて提言を行ってきた。合計特殊出生率0.75と深刻な少子化に悩む韓国にあって、世宗特別自治市は1.03を記録(韓国統計庁、2024年の合計特殊出生率〔暫定値〕)。特別市・広域市の中で唯一1を超える自治体であり、その実践が注目を集めている。 【訳者紹介】 小山内園子(おさない そのこ) 韓日翻訳家、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、『私たちが記したもの』(すんみとの共訳、筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)など、著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。
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転職ばっかりうまくなる|ひらいめぐみ 百万年書房
¥1,760
20代で転職6回。 「圧倒的成長」をしたくない人のための、ドタバタ明るい転職のすゝめ。 こんな会社ばっかりの世の中なんて終わってる--。 個人誌『おいしいが聞こえる』『踊るように寝て、眠るように食べる』が異例の売れ行きを見せるひらいめぐみ、書き下ろし最新作。 生涯年収やキャリアプランよりも大事にしたいことがある人、転職に悩む人、働き方に悩むすべての人たちに送ります。 キャリアが積み上がらなくても、収入が減っても、辞めたくなったら辞める。 これが転職においてのわたしの譲れないポイントである。 ”就職とか会社とかよくわからん、と思ってる人、だいじょうぶ、みんなわかってないから、と教えてくれる本だった。なんか違う、と感じたら体調を崩してやめてしまう、身体の敏感さがひらいめぐみの才能だと思う。仕事の内容よりも、仕事場の近くに川があるかどうか、のほうが熱心に語られている。僕も川のそばの倉庫で働いてみたくなった”(pha) わたしも川のそばで働くの、好きです。 働き方はいろいろあっていい。 選び方もいろいろあっていい。少し肩の力を抜かせてくれる、柔らかい仕事についてのエッセイです。 ■ひらいめぐみ 1992年生まれ。茨城県出身。7歳からたまごシールを集めている。2022年に私家版『おいしいが聞こえる』、2023年に『踊るように寝て、眠るように食べる』を刊行。好きな食べものはおでんとかんぴょう巻き。
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【古本】喫茶店のディスクール|オオヤミノル
¥1,400
われわれは一体誰と契約をしているのか? SNSとグルメサイト、クラウンドファンディングとポイントカードに骨抜きにされた消費者万能の暗黒時代に模索する「いい店」の条件。自身の迷走を振り返りつつ、犬の目線で語る、経済、仕事、メディアにコミュニティ。金言だらけの与太話再び。 京都出身の焙煎人であり、京都[KAFE工船]、倉敷[カフェゲバ]などのカフェを営む著者が、街場の語り口で考える、この時代いかにして「いいお店」が成立するか。 情報消費、権威主義、労働者と消費者の物象化と疎外、シェアという名の労働力搾取まで、昨今の小商いにまで侵食する不可解な現象を、社会契約論にまでさかのぼり、共有地、贈与、ローカルなど広範囲にわたるキーワードとともに考察した、痛快かつ深い喫茶・小商い論。 (版元より)
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【古本】文にあたる
¥500
《本を愛するすべての人へ》 人気校正者が、書物への止まらない想い、言葉との向き合い方、仕事に取り組む意識について——思いのたけを綴った初めての本。 -------------------------------------- 〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。 無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も校正ゲラをくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。 1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは? 知られざる校正者の本の読み方、つきあい方。 -------------------------------------- 校正者にとっては百冊のうちの一冊でも、読者にとっては人生で唯一の一冊になるかもしれない。誰かにとっては無数の本の中の一冊に過ぎないとしても、べつの誰かにとっては、かけがえのない一冊なのだ。 ■牟田 都子(むた・さとこ) 1977年、東京都生まれ。図書館員を経て出版社の校閲部に勤務。2018年より個人で書籍・雑誌の校正を行う。 これまで関わった本に『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』(鹿子裕文、ナナロク社/ちくま文庫)、『何度でもオールライトと歌え』(後藤正文、ミシマ社)、『ブスの自信の持ち方』(山崎ナオコーラ、誠文堂新光社)、『家族』(村井理子、亜紀書房)、『はじめての利他学』(若松英輔、NHK出版)ほか多数。 共著に『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房)、『本を贈る』(三輪舎)。 状態:やや汚れあり(背面にシミあり)
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【古本】柚木沙弥郎のことば|柚木 沙弥郎、熱田 千鶴
¥1,000
いつからはじめたっていいんだよ。僕だって物心ついたのは80歳になってからなんだから。 ――染色家・柚木沙弥郎 98歳の今も第一線を走り、年々モダンな民藝、染色作品をつくり続ける柚木沙弥郎。柚木を長年取材しつづける編集者・熱田千鶴だからこそ書ける、柚木の思い、信念、ことばを編んだ、柚木初の「ことば」の単行本。 発売日:2021年2月刊行 仕様:四六 並製 総192頁
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【古本】給料はあなたの価値なのか 賃金と経済にまつわる神話を解く|ジェイク・ローゼンフェルド
¥1,500
私たちが労働の対価として受けとる給料。では、その額は、あなたの市場価値の反映なのだろうか? 私たちはみずからの生産性と職種によって、給料の額は客観的に決まると考えがちだ。だが、果たしてそれは本当だろうか? ならば、弁護士のほうが教師より価値ある仕事なのか? 警官や大学教授、記者の仕事を公平な基準で正しく評価できるのだろうか? じつは、多くの人が「誰がいくらをなぜもらうのか」を知らないまま、神話にとらわれていると著者は述べる。 本書は、アメリカの社会学者がさまざまな企業・業界の実態調査に基づき、常識への反論を試みる書である。給料を決定する4つの要因(「権力」「慣性」「模倣」「公平性」)を手がかりに広く信じられている誤解を解き、給料を上げるための方策と真に公平な賃金制度への道筋を示す。コロナ危機を踏まえた「エピローグ」を収録。