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【古本】思い出すこと|ジュンパ・ラヒリ

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ローマの家具付きアパートの書き物机から、「ネリーナ」と署名のある詩の草稿が見つかった。インドとイギリスで幼少期を過ごし、イタリアとアメリカを行き来して暮らしていたらしい、この母・妻・娘の三役を担う女性は、ラヒリ自身にとてもよく似ていた。――イタリア語による詩とその解題からなる、もっとも自伝的な最新作。

▼Martha Nakamura マーサ・ナカムラ
他者に理解されることを目的としない心の声は、散文よりも詩の形に近くなる。ラヒリが古い机の奥から発見したのは、詩を書き綴ったノートだった。注釈を読み進めることで物語は展開していく。身元不明の水死体に思いを馳せる「顔の見えない」ネリーナ。曲がり角の先に待ち受ける新しい言葉に手を伸ばし、過去の宿命的な言葉を故意に喪失する。そうして、ネリーナは自分の顔を認識していく。単なるヴァース・ノベル(詩と小説の融合)ではなく、どこまで誠実に生に触れることができるかに挑んだ、生(声)への挑戦である。

▼succedeoggi スッチェーデオッジ
まず英語、次いでイタリア語による散文を長く創作してきたジュンパ・ラヒリが到達した詩は、濃密な内容とよく磨かれたスタイルで、すでに円熟の域に達している。『思い出すこと』は、ラヒリをよく知る読者にとっては新たなデビューとも言えるもので、彼女にとってのいくつかの重要なテーマが詩という形式のなかに姿を変えて現れている。

▼Avvenire アッヴェニーレ紙
バフチンは他人の視点に積極的に関与するために、自身の判断を停止して他人の視点でものを見る方法について語っている。自伝と芸術的創作のあいだにある本書では、この特別な叙述テクニックが使われている。


■ジュンパ・ラヒリ
1967年、ロンドン生まれ。両親ともコルカタ出身のベンガル人。2歳で渡米。コロンビア大学、ボストン大学大学院を経て、1999年「病気の通訳」でO・ヘンリー賞、同作収録の『停電の夜に』でピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞ほか受賞。2003年、長篇小説『その名にちなんで』発表。2008年刊行の『見知らぬ場所』でフランク・オコナー国際短篇賞を受賞。2013年、長篇小説『低地』を発表。家族とともにローマに移住し、イタリア語での創作を開始。2015年、エッセイ『ベつの言葉で』、2018年、長篇小説『わたしのいるところ』を発表。2022年からコロンビア大学で教鞭を執る。

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